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刺青除去
昔とは違い、安易にファッション感覚で刺青をいれられることが多くなってきました。
しかし、刺青は社会生活をおくる上で障害になることも多く、刺青除去を余儀なくされることがでてきます。刺青は、入れるのは簡単ですが、消すのには大変な労力と費用がかかることを十分ご理解いただく必要があります。レーザーで簡単にとれるなどと安易に考えるのは大きな間違いです。しかし、刺青を消すことを決意した時には、信頼できる医療機関が対応すべきであると考えています。
刺青の範囲、場所の考慮は当然ながら、今後の社会生活も考慮に入れながら、できるだけ治療期間も費用もご負担にならないような施術法をご提案するようにしています。
刺青の問題点
- 就職の問題
- 刺青は社会的に認められていないため、公務員、大企業への就職が困難になることがあります。
- 公共の場への立ち入り禁止
- お風呂やプールに行くことを制限されます。
- 結婚や出産
- 刺青が原因で婚約解消されることがあります。
- 医療用検査の制約
- 断層撮影のMRIを受けることができません。
- 生命保険への加入の制約
- モラルリスクや医学的リスクのために、生命保険に加入できないことがあります。
- アレルギー反応
- 刺青の染料と色素剤が原因で、アレルギーを起こすことがあります。
治療
切除による刺青除去
刺青部分の皮膚を切り取りって形成外科的に縫合し、目立ちにくい傷あとと取り替えることによって刺青をなくす方法です。どんなに丁寧に縫合してもある程度の傷跡は残りますが、レーザー治療と違って、刺青の色や濃さに関係なく完全に刺青をなくすことができます。
- ・単純縫縮法
- 皮膚を紡錘形に切り取って刺青を除去し縫合閉鎖する手術法です。小さいものや細長い刺青で、皮膚に余裕がある部位の場合は、1回で全て切除が可能です。
- ・分割切除法
- 範囲の広い刺青や皮膚に余裕がない部位の場合は、2~3回に分けて分割して単純縫縮切除します。分割切除の場合、皮膚が伸びて十分ゆとりができてから次の手術を行いますので、治療の間隔を3~6カ月あける必要があります。
- ・局所皮弁法
- 皮膚に余裕のない部位では刺青除去後に縫合閉鎖できないため、横の組織で皮弁を作り、その皮弁を移動させてきて閉鎖する局所皮弁法を使うと、刺青を1回で切除することも可能です。場合によりこの術式を選択します。
- ・皮膚剥削法
- 広範囲の刺青で切除が難しい場合に、刺青がなくなる深さまで皮膚を削り取ることにより刺青を除去します。傷あとの目立ちにくさとしては期待できませんが、広範囲の刺青でもとりあえず1回で除去可能というメリットがあります。この場合も広範囲にわたる場合は、分割して除去していきます。1回の施術での切除可能面積は、麻酔量と術後の傷の管理の問題から、10cm角程度の大きさを推奨しています。
レーザー治療による刺青除去
レーザー照射により、正常な皮膚に極力負担をかけずに刺青を除去する治療です。手術のようにはっきりとした傷あとは残りませんが、完全に消えずに一部が残ったり、薄くなる程度で終わったり、傷跡やケロイド状になることもあります。そのような皮膚の変化を残すと、刺青の形によっては、もとの形が読めてしまうことにつながることもあります。刺青の中でもアートメイクなどは少ない回数の照射で消せることが多いため、レーザー治療が第一選択となります。
- ・治療方法当院では刺青治療に最も適したピコレーザー(エンライトンSR)を使用しています。
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- 従来のレーザーよりも、少ない回数で治療が可能となりました。治療回数の目安は5~10回とお考えください。
- 従来のレーザー治療では完全に取り切れなかった刺青にも治療可能です。
- 周囲への熱影響が少ないため、痛みの少ない治療が可能です。
- ・色物の刺青治療について
- エンライトンSRでは、特定の色(緑、青など)の除去は難しくなります。