しみはどれだけ多くあっても、レーザー併用すればなんとかなりますが、一番難しいのはやはりしみに肝斑が合併しているタイプです。特に広範囲肝斑、しかも多くのしみがその上に混在するタイプの治療には、通常治療では難渋することが多々あります。
しみはレーザーをしても可、しかし肝斑は教科書的にはレーザーをするとかえって悪化するので禁!となっており、両者が混在する場合は真逆の病態が入り混じり、しみレーザー治療だけでは結果を出すのは難しくなります。
またセラピューティック外用治療だけであっても、肝斑はしみと違って悪化することもあり、なかなか厄介な色素です。
そのような難しい病態にも、 レーザー併用GAUDISKINセラピューティック治療をすると、肝斑の悪化の率を極力下げながら、しみの完全治療を目指すことが可能になります。
この投稿では、肝斑合併のしみ症例に対し、非常にアグレッシブな治療をしている例ご覧頂きますが、私も最初からこのような治療ができていたわけではありません。
セラピューティック治療中にしみレーザーをしていいのか?から始まり、
⇒最初は7週目でとれないしみのみのレーザー治療、
⇒次は肝斑のない症例での初日のすべてのしみに対するレーザー照射、
⇒次は肝斑上のしみをレーザー径を絞っての最小限照射、
⇒次は著明な広範囲肝斑に対しセラピューティック先行での2週目または4週目でのレーザー治療・・・・
などなどの変遷を経て、小さい経験の積み重ねからこういう治療をするに至っています。
✅治療前(写真1)
肝斑としみが入り混じって区別がつかない状態です。
短期間ですべての色素をゼロに持って行くことは、非常に難しいと考えられる病態です。
レーザー禁とされる肝斑含め、すべての色素にセラピューティック初日にレーザー照射施行しました。
✅1週目(写真2)
レーザーによるかさぶたは半分ほど残っていますが、しみも肝斑もすべての色素が既に取れていると思われます。ビタミンA反応も軽度です。
✅3週目(写真3)
レーザーによる炎症後色素沈着もなく、レーザーで悪化することの多い肝斑の悪化も全くありません。
3週目で行うほくろ除去は、ご希望なく施行せずでした。
✅7週目 セラピューティック終了時(写真4)
肝斑の悪化なくセラピューティックを終了できました。しみも肝斑もほぼ改善です。
これ以上、長期間行うと肝斑悪化の可能性がでてくるために、これくらいで切り上げることが賢明です。
終始ビタミンA反応は軽度のみでした。
✅終了後8ヶ月目(写真5)
肝斑は少し再発していますが、肝斑上にあったしみの再発はほぼありません。
レチノールによる肌質改善効果は安定して得られています。
難治性の肝斑以外は、すべて長期にわたり経過良好です。
このように、しみレーザーを照射してはいけないとされる肝斑に対しても、 GAUDISKINセラピューティック治療併用下では、安全に効果を出すことが可能になります。
肝斑合併のしみの状態がシビアであるほど、積極的なしみ治療は提案されないことが多く、肝斑が悪化しない程度のマイルドな治療が選択されたり、または治療自体が難しいと言われてしまうこともあると思います。
しかし、「できない」と言うことは簡単なんです。
治療がなされなければ、その方にとって一生このままかもしれないことに対しては、真摯に向き合う必要があると思っています。そのためには治療する側がリスクを受け止め、何が起こっても対処できる経験を持つことがスペシャリストとしては肝要です。
もちろん改善しにくい肝斑や、このような方法でのレーザー治療でも悪化してしまう肝斑もあるために、そういう肝斑の見極めも重要です。
最終的に肝斑だけが残るようにして治療をし、あとで肝斑治療を行うこともあれば、肝斑の上のしみを取ることを優先して絶対悪化するであろうタイプの肝斑に確信犯でレーザー治療をしたりすることなどもあります。
治療する側とされる側は、現在どの方向にどういう意味で進んでいっているかを確認し合いしながら、最終の到達点に向かって治療を進めていくことが重要です。
注)これは私個人の現時点での治療方法の一つであり、 GAUDISKINとして定められた治療法ではありません。担当される先生の方針に沿って治療をお願いいたします。
#GAUDISKIN #gaudiskin #ガウディスキン #ゼオスキンヘルス #ゼオスキン #セラピューティック #トレチノイン #レチノール #ビタミンA #スキンケア #ドクターズコスメ